■自治会として考える“空き家問題”。地域で守る、住みやすいまちづくり■

近年、地域内で「空き家が増えている」という声を耳にしませんか?

いつの間にか長期間人が住んでいない家
草が伸び放題で道路まで覆っている
郵便物がたまって防犯面が不安
雨漏り・倒壊が心配な古い家

空き家問題は、その家の所有者だけでなく、地域全体の暮らしや安全に関わる重要な課題です。
この記事では、自治会としてできること、対応のポイント、そして所有者の方へのお願いについて、わかりやすくご案内します。


■ 空き家がもたらす地域への影響

  1. ①防災・防犯上のリスク
    老朽化した家屋は地震や台風で倒壊する危険があります。
    また、不審者の侵入や放火など、空き家は犯罪リスクが高まる場所にもなり得ます。

  2. ②環境の悪化
    草木の繁茂、害虫の発生、景観の悪化など、周囲の住環境にも大きな影響が。

  3. ③地域の資産価値の低下
    空き家が多いエリアは、不動産価値も下がる傾向に。空き家を放置すると、地域全体の“魅力”が損なわれてしまいます。


■ なぜ増える?空き家問題の背景

  • ①高齢化や人口減少で、実家を継ぐ人がいない

  • ②親の死後、相続登記がされず名義が曖昧なまま

  • ③相続人が遠方に住んでいて、手入れが難しい

  • ④「売れない」「貸せない」と思い込み、何もできず放置されている

自治会の中でも、「あの家の持ち主がわからない」「誰も管理していない」といった状況が多く見られます。


■ 自治会としてできること

① 啓発・情報提供

空き家を所有している方に対し、
・定期的な管理のお願い
・行政や専門業者の相談窓口の案内
などを広報紙や掲示板で発信しましょう。

② 区・市町村の制度を活用

多くの自治体では空き家に関する相談窓口があり、

  • 所有者への指導

  • 解体費用補助

  • 空き家バンクへの登録
    といったサポートがあります。
    自治会で制度を把握しておくと、住民への案内がスムーズになります。

③ 空き家の状況を共有する

個人のプライバシーに配慮しつつ、「危険」「迷惑」になっている空き家について、役員間や地域内で情報共有を。
場合によっては、自治体へ報告することも必要です。

④ 所有者とつながる仕組みを作る

・名簿に空き家所有者の連絡先を記録
・定期的に状況を確認
・草刈りなど軽微な管理の協力を呼びかける

住民同士の顔が見える関係が、空き家問題の早期解決につながります。


■ 所有者の方へお願い

空き家をお持ちの方は、ぜひ以下の点を定期的にご確認ください

  • ①建物の老朽化・雨漏り・傾き

  • ②草木・庭の状態(近隣の通行に支障がないか)

  • ③郵便物の整理・外観の清掃

  • ④今後の活用や処分の計画(売却・貸出・解体など)

また、2024年からは相続登記の義務化が始まりました。
放置された家の名義変更がされていないと、将来的に大きなトラブルを招く恐れがあります。
お心当たりのある方は、早めの対応をお願いいたします。


■ NORTH COMPANYでは空き家のご相談をお受けしています

私たちは宅地建物取引士として、

  • 空き家の現地調査・簡易査定

  • 売却・賃貸・解体のご提案

  • 相続手続きや登記に関するご相談
    など、地域と所有者の間に立って、空き家の解決をお手伝いしています。

「誰に相談していいかわからない」という方も、お気軽にご連絡ください。


■ まとめ

空き家は、いまや全国の自治体・地域の共通課題です。
「誰かがやってくれる」ではなく、
**「地域で声をかけ合う」「所有者とつながる」**ことが、第一歩になります。

自治会としての役割は、「解決すること」ではなく、**「つなぐこと・知らせること」**です。
少しの声かけが、将来の大きな安心につながります。